おすすめのクラウドファンディングは?ネットで検索すると「クラウドファンディングサイトのおすすめ」が上位表示されます。それも大事ですが、支援者になりたい人はおすすめのプロジェクトを知りたいはずです。今回の記事はおすすめサイトとプロジェクトの両方をご紹介します。
クラウドファンディングのサイト選びのコツ
クラウドファンディング(crowdfunding)とは?を知りたい人は、別記事の「クラウドファンディングで支援するなら、ここしかないリターンを狙いましょう」をお読みください。
「有形文化財を守りたい」「ペットを保護したい」「観光業で地域を活性化したい」などなど、クラウドファンディングは投資家(支援者)から資金を集める手段として定着しつつあります。とはいえ、「クラウドファンディングで支援したいけど、難しそう」という声が多いのも事実。そこで、はじめての人に向けてクラウドファンディングを解説いたします。
欧米からはじまった新たな資金調達の手段であるクラウドファンディングですが、御多分に洩れず、日本でも多くのクラウドファンディングのプロジェクト発案者と支援者(投資家)をマッチングさせるサイトが乱立するほど、浸透しつつあります。調べてみると2022年現在、国内には20を超えるクラファンサイトがあるようです。
しかも、各サイトがそれぞれ特徴や得意分野が異なり、ユーザー層まで違うというから厄介です。一体、どのサイトを見ればよいでしょうか。
そこで、みなさんに適したサイトをみつけるための4つのポイントをご紹介しましょう。
ポイント① 手数料
クラウドファンディングは、資金調達が成功(目標金額に到達)して初めて費用がかかる仕組みです。そのため、各サイトでは調達金額に対して一定割合の手数料がかかります。しかも、手数料の割合はサイトごとに異なるのです。具体的には調達額の5~10%程度の手数料がかかる場合が多いので、先ずはサイト比較をすることをおすすめします。
ポイント② 成功率
日本のクラウドファンディングの成功率は約30%と言われていますが、サイトによっては80%以上の成功率を持つサイトもあります。成功率が高い方が信用できるかもしれませんが、そもそもの支援者数(ユーザー数)の規模や得意なクラウドファンディングの種類によっても変わってくるので、一概に「成功率が高い」が◎ということでもないのです。
ポイント③ ユーザー(支援者)数
言わずもがなユーザー数は、サイトの市場規模を指す指標となります。潜在的な支援者が多いほうが、資金調達がしやすいでしょう。とはいえ、いくらユーザー数が多くても、属性が適していなければ共感はしてもらえないことも忘れてはいけません。
ポイント④ 種類に注意
別記事「クラウドファンディングで支援するなら、ここしかないリターンを狙いましょう」で解説した通り、クラウドファンディングサイトごとに資金調達の方法、つまりは種類があります。詳しくは前述の記事を読んでいただければわかりますが、例えば、購入型、寄付型といった具合に、リターンを購入するのか、それとも行政機関が主催であれば、寄付という形で支援するものなのかなどです。
クラウドファンディングのおすすめサイト
前述では、クラウドファンディングを成功させるためには、先ずは提案者に適したサイト選びからという話をしました。その際に忘れてはならないのが、クラウドファンディングを成功させるためには、資金を集めることが最も重要だということです。
多くの潜在的な支援者の目に留まるには、魅力ある提案と掲載内容ですが、そもそも論で登録したWEBページに多くの支援者を呼び込む必要があります。方法としては、SNSや広告などの広報活動がありますが、中小企業や個人では予算も労力を割くことも大変です。
そうであれば、発信力のある大手サイトを選ぶという選択肢もあります。クラウドファンディング市場で大手サイトといえば、Makuake(マクアケ)、CAMPFIRE(キャンプファイヤ)、READYFOR(レディーフォー)があります、テレビCMやインターネットなど多くの広告費を払って宣伝している大手サイトであれば、サポート体制も含めて、おすすめです。
ちなみに、クラウドファンディングの利用者に聞くと、多くの人が「SNSでシェアされた情報を見て欲しくなり、それがクラウドファンディングのプロジェクトだったことが多いです」と答えているそうです。
クラウドファンディングのおすすめ成功例3選
クラウドファンディングのサイトについて紹介してきましたが、気になるのがどんなクラウドファンディングのプロジェクトが目に留まって成功しているかでしょうか。成功例を3ピックアップしましたのでご紹介します。
注目プロジェクト① SONIC SOAK|Makuake
このプロジェクトでは、SONIC SOAKの話題性を考慮した上でリターンを、商品の割引額に設定。40%~60%OFFなどの種類に分けたリターン設計をしました。
SONIC SOAKは、弾ける泡で汚れを落とす、超音波洗浄機のプロジェクトです。超音波が作り出す超微細な泡がはじけるパワーを使用して、見えないレベルから汚れを落とします。SONIC SOAKの機能性の高さや新規性に、非常に注目が集まりました。
話題の集まる新商品を、当初から破格で提供したことが多くの人にとって魅力となり、支援者6561人、総額1億1,774万5,500円の支援が集まりました。
まさに、前述の「SNSでたまたま流れてきた商品が欲しいと思ったから」に当てはまるわけですね。
注目プロジェクト② HONBIKE|Makuake
このプロジェクトは新開発したチェーンレス電動アシストで、洋服巻き込み防止や2ステップで折りたたみができるなど画期的な自転車であることが話題を呼びました。当初の目標金額は110万円でしたが、最終的にはそれを大きく上回る6億2,000万円の支援金が集まった成功例の代名詞です。
注目プロジェクト③ とっとり券|READYFOR
このプロジェクトは、 新型コロナウイルスの影響を受けた鳥取県の飲食店、宿泊施設のほか、様々な事業者を支援するために集まった支援金を参加店舗に送金するという単純な支援プロジェクトでした。全国の事業者が経営悪化に陥る中、行政機関として鳥取県が税金に頼らない施策として、いち早く取り組んだことで、共感と注目を浴びました。目標金額50,000円に対して、支援者9,347人、総額2億4 ,706万円が集まりました。
いかがでしたでしょうか。前述のクラウドファンディングの成功例からわかる共通点には、以下の5つのポイントがありました。
話題作りが上手い
魅力的なプロジェクトページ
魅力的な商品かつ支援したくなる理由
ユーザー(支援者)目線のリターン設定
SNSなどの集客チャネル
北海道中札内村プロジェクト
これまで、クラウドファンディングをはじめる際のコツやおすすめサイトや成功例を紹介してきましたが、最後に北海道のプロジェクトをご案内して、記事を終えたいと思います。
十勝エアポートスパ そらは、中札内村が支援者を募るクラウドファンディングにより建設され、現在も支援者を募集中です(2022年12月31日まで)。
十勝でゆっくり過ごすことで、「本当の十勝を知り、好きになってほしい」という想いを具現化したのが同施設です。
このプロジェクトは、空港から車で15分という好立地にある中札内村内のリゾート施設「フェーリエンドルフ」に、温泉施設を建設するもので、新たな温泉施設と一体的に村を活性化させたいという願いのこもったプロジェクトです。
フェーリエンドルフについては、こちらの記事をご覧ください。
中でもこだわったのがサウナです。施設内には、北海道の東エリアで初めてのハルビア製のストーブを使用したフィンランド式サウナを配備。
男性サウナはコンセプトを分けた2種類のサウナ室を用意し、女性サウナは大きな窓から見える森の景色とアロマで心身ともに極上のリラックス空間を創出します。そして、サウナを語る上で欠かせない“水風呂”と“外気浴スペース”にも拘ります。
水風呂は、過去8回、清流日本一になった全国きっての一級河川「札内川」の伏流水を使用した“飲める水風呂”にし、外気浴スペースは十勝だからこそできる贅沢な空間に仕上げ、極上の“ととのう”が体験できる施設となりました。
確かに、都会と比較して便利さで敵う訳はないでしょう。ところが、十勝の食、気候、景色といった魅力要素も含めて考えた時に、“働く場所”や“住む場所”として十勝が負けているかというと決してそんな事はありません。百聞は一見に如かず。まずは一度でも十勝を体験すれば「だから十勝だったんだね」と共感することになるでしょう。そして、今度はもっと長く過ごしたいという方や、なかには十勝に住みたいという方も増えるかもしれません。このプロジェクトを通じてこういった「だから十勝」の連鎖を生み出して行きたいと考えています。
「自分がしたい仕事があるから十勝で働く」
「故郷だから十勝に住む」
「食べ物がおいしいから十勝に住む」等々、
人によって様々な「だから十勝」があり、正解はありません。ただ、一つ言えるのは十勝にはそれだけの魅力があるということでしょう。
おすすめのクラウドファンディングはたくさんあるでしょうが、北海道十勝の中札内村には水曜どうでしょう藤村Dが大絶賛したプロジェクトがありました。